1. アフターブーケとは?思い出の花を長く残すための保存加工
結婚式当日のブーケや、プロポーズでもらった花束、両親贈呈用の花束など、
人生の節目で手にする花には「記念日そのもの」のような価値があります。
しかし、生花は水揚げしても数日〜1週間ほどで枯れてしまいます。
この“儚さ”を補い、思い出を形として残すために行う加工がアフターブーケです。
アフターブーケと一口に言っても、
押し花・レジン(樹脂)・ドライフラワー・プリザーブドフラワーなど、
仕上がりの雰囲気も価格も大きく異なります。
- 「結婚式の花を一生残したい」
- 「インテリアとして飾れる形にしたい」
- 「記念として家族にプレゼントしたい」
など、目的によって最適な方法が変わるため、
種類の特徴を知っておくことが失敗しない選び方につながります。
2. アフターブーケの4つの種類
アフターブーケには、主に次の4タイプがあります。
(1) ドライフラワータイプ
特徴
花を自然乾燥またはシリカゲルで乾燥させ、立体のまま残す方法。
ナチュラルで優しい雰囲気に仕上がります。
メリット
- 4種類の中で最も手頃な価格で自分自身でも自宅で作ることが可能
- 軽くて扱いやすい
- 色味がアンティーク風で可愛い
デメリット
- 色褪せしやすく、特に白いバラは黄ばみが出やすい
- 湿気・直射日光に弱い
- 生花のままの色をキープすることは難しい

(2) レジン(樹脂)タイプ
特徴
乾燥した花を透明なレジンで固める保存方法。
立体感と透明感が際立ち、近年人気が高まっています。
メリット
- 半永久的に劣化しにくい(黄変対策している作家なら特に)
- 立体感・透明感が美しい
- インテリアとして飾りやすい
- 作品の形が豊富(リングスタンド、フォトフレーム、ブックエンドなど)
デメリット
- 技術差が大きく、作家によって仕上がり品質が変わる
- 制作工程が複雑で、納期が長い場合がある
- 水分量の多いお花や大輪のお花は残せないこともある

(3) プリザーブドフラワータイプ
特徴
専用の薬剤を使用し、生花の水分を抜きつつ柔らかさと色味を保つ加工。
ドライよりも「生花らしい質感」が残るのが特徴です。
メリット
- 生花に近い触り心地と質感
- 色のバリエーションが豊富
- 両親贈呈のギフトとしても人気
- BOXアレンジなどデザイン性が高い
デメリット
- 湿気に弱く、長期保存で劣化する可能性(平均は2~3年)
- 色移り・色抜けが起きる場合がある
- ボックスやガラスドームなど密閉容器の中で保存しなければならない

(4) 押し花タイプ
特徴
花を薄くプレスし、平面作品として額装するタイプ。
アート作品のような雰囲気に仕上がります。
メリット
- インテリアとして飾りやすい
- プランによってはブーケ全体を美しく構成できる
- ゆっくりと色落ちしていくものの、作品としての完成度が高い
デメリット
- 立体感がなく、ボリューム感は残らない
- 加工に手間がかかるため価格が高め
- 花材によっては押し花向き・不向きがある
- 4種類の中で最も高価になりやすい(額縁料金+技術量が影響)
3. 各タイプのメリット・デメリット
次は特徴を比較してみます。
| 種類 | メリット | デメリット | 価格帯の特徴 | 保存期間の目安 |
|---|---|---|---|---|
| ドライフラワー | 手頃な価格/ナチュラルで可愛い/軽い | 色褪せやすい/湿気・日光に弱い | 自宅でもでき、4つの中で最安 0.5〜2 万円 | 半年〜3年程度(飾り方により短くなる場合も) |
| レジン(樹脂) | 半永久的に劣化しにくい/透明感が美しい/立体感 | 技術差が大きい/納期が長いことも | プリザより下〜同等(お店による) 2〜6 万円 | 5〜10年以上 (お店による) |
| プリザーブドフラワー | 生花に近い質感/色展開が豊富 | 湿気に弱い/色抜け・劣化の可能性 | レジンよりやや高価(お店で差が大きい) 2.5〜8 万円 | 2〜3年程度(湿度管理でさらに延長可) |
| 押し花タイプ | アート性が高い/飾りやすい/劣化に強い | 立体感なし/価格が高い | 最も高価になりやすい 3〜10 万円以上 | 10年以上(額装・紙質により大きく変動) |
※保存期間はあくまで目安で、飾る環境(湿気・日光・温度)や作家の技術によって大きく変動します。長持ちさせたい場合は、直射日光や高温多湿を避けて飾るのがおすすめです。
4. レジンアフターブーケの魅力
4種類の中でも近年、人気が上昇しているのがレジンタイプ。
透明感と立体感が両立し、インテリアに馴染みやすいのが特徴です。
- 半永久的に色褪せしにくい(黄変対策している作家は特に良好)
- 生花の立体感をそのまま残せる
- リングスタンド・フォトフレームなど形が豊富
- シンプルで飾りやすい
- 結婚式後の“記念品”として満足度が高い
色の変化が少なく立体的に残せるため、「お花そのものの形で長く飾りたい」という方に支持されています。
5. アフターブーケを選ぶときのポイント
どのタイプを選ぶときも、以下の点をチェックすると失敗が少なくなります。
- 納品した写真を掲載しているか(仕上がりの雰囲気を確認)
- 価格・オプションが明確か(花材追加・サイズアップなど)
- 乾燥方法の説明があるか
- 納期・注文手順が分かりやすいか
- コミュニケーションが取りやすいか
特にレジンは作家による個性と技術差が大きいため、作品例で判断するのがおすすめです。
6. 【おすすめのお店】花刻(はなこく)
レジンアフターブーケで人気が高まっている作家として、**「花刻(はなこく)」**さんがあります。
透明感のある上品な世界観が特徴で、リングスタンド・フォトフレーム・ブックエンドにも使える亀甲(KIKKO)などの独自作品が人気です。
- 仕上がりが上品で統一感がある
- レジンの透明度が高く、光との相性が美しい
- ブーケの思い出を“記憶のオブジェ”として残す作風
- 丁寧な説明とやり取りで安心感がある
レジン作品を検討している方には、参考にしたい作家のひとつです。
→ 花刻-ハナコク-(https://hanakoku8739.stores.jp/)
→Instagram:お花の記憶屋さん|花刻-ハナコク-(@hanakoku_kizamu39)

7. まとめ|“お花の残し方”は4種類。理想の飾り方から逆算しよう
アフターブーケには、
ドライ・レジン・プリザーブド・押し花の4つの保存方法を紹介しました。
それぞれに向き不向きがあり、選び方の基準によって仕上がりの満足度が大きく変わります。
- 手頃さ重視 → ドライフラワー
- 透明感×長期保存 → レジン(樹脂)
- 生花らしい質感を残したい → プリザーブドフラワー
- アート作品のように飾りたい → 押し花タイプ
特に結婚式・プロポーズの花は、
「大切な思い出の一部として残したい」という想いが強いもの。
だからこそ、価格だけで決めるのではなく、
“理想の飾り方”や“残したい雰囲気”から逆算して選ぶことが大切です。
また、仕上がりはお店や作家ごとに個性があり、技術差も大きい世界。
SNSやホームページで仕上がりの世界観を比較し、
「この雰囲気が好き」と感じる作家を選ぶのが最も後悔しない方法です。
あなたの大切な花が、思い出と一緒に素敵な形で残りますように。

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